2011年11月28日月曜日

橋口昌治『若者の労働運動』書評会のお知らせ

コモンズ大学で、12月9日(金)に、著者・橋口昌治さんを招いて、『若者の労働運動』(生活書院、2011年)読書会を開きます。
ふるってご参加ください。


日時:2011年12月9日(金)午後7時〜
場所:カフェコモンズ
   高槻市富田町1-13-1 WESTビル5F



『若者の労働運動』については、以下をごらんください。
http://www.arsvi.com/b2010/1103hs.htm

■橋口 昌治 2011/03/25 『若者の労働運動――「働かせろ」と「働かないぞ」の社会学』,生活書院,322p. ISBN-10: 4903690709 ISBN-13: 9784903690704 \2500+税 [amazon]/[kinokuniya] ※

■内容

労働市場の周辺や外部に置かれ、労働によっても痛めつけられてきた「若者たち」。労働者階級としての確信は持ちえていず、デモでは、「働かせろ」と「働かないぞ」という矛盾したシュプレヒコールが飛び交う。労働から疎外され孤立させられた人々が、それゆえに団結をして労働問題に取り組んでいる運動、それが「若者の労働運動」なのである。 「若者の労働運動」は矛盾に満ちた運動である。組合員は労働問題を契機として集まり、不当解雇や賃金未払いなどの不法行為を企業に是正させるために日々走り回っている。その一方で、労働者としてのアイデンティティや「働かざるもの食うべからず」といったような労働規範を共有していない。職場や職業が異なり階級意識も共有していない人々を惹き付けるために、「青年」や「フリーター」、「プレカリアート」などの集合的アイデンティティの形成を試みてきた。それは一定の成功を収め,多くの組合員が加入するようになっているが、同時に多様なアイデンティティを持った人々と集合的アイデンティティとの間で葛藤も生じている。しかしこうした、通常の労働組合であれば乗り越えるべき課題と捉えられそうな矛盾や葛藤こそ、「若者の労働運動」の特徴であり、運動を運動たらしめているものなのである。(出版社からの紹介)